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長時間瞑想のベネフィット

文:ケイト・オーソン(訳:ENVITA編集部) 18th August 2023 https://breathemagazine.com.au/wellbeing/the-benefits-of-extended-meditation/

 


長時間の瞑想は、自分の考えや感情をじっくりと観察するチャンス


仏教の僧侶たちのように、何時間も、たとえば数日間も瞑想するというのは、多くの人にはちょっと夢のような話かもしれません。というのも、長期間、仕事や家族の責任を放ったらかしにするなんてことは、中々難しいことだからです。私自身も常に時間に余裕なんてありません。でも、少し計画を練ることで、長時間の瞑想を日常に取り入れることができるんだということにも気がつきました。


私は10年以上瞑想を続けていますが、それが身体的健康、精神的健康を共に向上させてくれています。瞑想の習慣は、体の不調や疲労感に対処するのに役立って、心の中の迷路から抜け出し、深い平和やクリアな思考を見つける方法を私に与えてくれました。


長時間の瞑想は、自然な成長過程の一環として行う場合に、本当に効果があるのだと思っています。最初から無理にやる必要はないし、練習が進んでいくうちに自然に取り入れるのが良いと思います。


ウェルビーイング&マインドフルネス・インストラクターのハンナ・ビルコも、「何時間続けるか、ということよりも、どれだけ頻繁に続けるかが重要だ」と言っています。

少しでもコンスタントにやる方が、不規則ながら長時間やるよりも効果的なのだそうです。


最初は、週に数回、瞑想やヨガ、太極拳などのマインドフルネスを短時間取り入れる時間を作ることから始めてみてはいかがでしょうか?できれば、毎日続ける習慣を作ることで、効果を持続させるのに役立つのではないでしょうか。


次に、セッションの時間を少しずつ延ばしてみてください。ハンナは、「毎週数分ずつ延ばすのがいい」というふうに言っています。自分に合った長さになるまで、少しずつ延ばしていくと良いとのことです。でも、「これがしっくりくる長さだ」というのは、時間が経つにつれて変わってくるかもしれないし、日によっても変わるかもしれません。彼女も「私自身の練習でも、短い瞑想だけで十分な日もありますよ。」と言っています。



マインドフルネス

仏教の伝統的にも、無理に長時間瞑想することはおすすめしないし、練習が進んでいくにつれて自然にできるようになることが大事だとされています。そもそも、『その瞬間に存在する』ことが大切なことなので、無理に目標を追い求めるようなことは逆効果ですよね。


長時間の瞑想は、自然な成長の一環として行う場合に効果を発揮し、無理に感じないことが大切なのです。だから、『やることリスト』に追加してイヤイヤやる、なんてことがないようにしないことが大事なのです。


「1時間はクッションから離れないぞ」という気持ちでセッションを始めると、時計に意識が集中して、60分が経つまでが長く感じるかもしれません。ハンナは、「終わるのを待ち続けている時間は、実際にはあまり効果がないかもしれない。」と指摘しています。そんなときには、体の感覚と遠ざかってしまい、呼吸に対する気づきが減ってしまうかもしれません。そういうときは、無理にやろうとしている感覚に気付き、思考と感覚の流れに身を 任せて、また『イマココ』に戻ることが大切です。


もちろん、瞑想に使える時間は個人の都合にもよります。「ちょっとした時間さえないんだよ。」と思うことがあるかもしれませんが、別の視点で考えてみるといいでしょう。たとえば、長めのセッションをすることで、頭がすっきりして、一日の生産性が上がるかもしれないし、休息が少なくて済むかもしれません。



ビーチ 瞑想

2010年、インドのデリーで行われたケンタッキー大学の研究では、毎日2時間以上瞑想する習慣がある人(7人)と、瞑想しないコントロールグループ(23人)の睡眠パターンを調べました。結果的に、瞑想者たちは夜に平均して5時間12分ぐらいの睡眠を取っている一方、瞑想しないグループは7時間48分の睡眠が必要だったという結果が出ました。


しかし、長時間の瞑想には、時間の制約以外の課題もあります。それは、深く心の中に入っていくプロセスなので、時には身体的&精神的に強い感覚や反応を引き起こすこともありえるということです。


身体面について、ハンナは「その不快感をリラックスして受け入れることができるかどうか、自分自身に聞いてみましょう。」と言っています。彼女は、「もし体の感覚に不快感があれば、無理にじっとし続けなくてもいいのですよ。セッションの間にちょっと動いてみたり、ストレッチしてみたり、ヨガのポーズを試してみることもいいでしょう。」とも言っています。


たまには軽い痛みを感じながらじっといることで、それが解消されることもあるかもしれませんが、セッションを終え、動き回る方がいい時もあるのです。


精神面に関しては、怒りや悲しみなどの強い感情が、じっとしている間に浮かび上がってくることがあるかもしれません。こうした感情を穏やかにしたいと思って練習を始めたのに、そうした感情が出てくるのは驚くかもしれませんが、これは完全に自然なことなのです。


脳は、感情的なトラウマを保持するための色々なメカニズムを持っていて、時には『イマココ』に存在することが、無意識に避けていたり、あまりにも辛すぎて耐えられない感情を解き放つきっかけになることがあるのです。


そんな時には、瞑想のセッションの後、物理的な現実に戻るための行動をすることが役に立ちます。歩いたり、シャワーを浴びたりする活動は、自分の日常に戻るのを助けてくれます。泣くことや感情を解放することも、瞑想の呼吸に意識を向けるのと同じくらい、癒しのプロセスの一部として大切なことなのです。


感情を言葉にしてみることも良いでしょう。UCLAの精神医学の教授、ダニエル・J・シーゲル博士は、「感情に名前をつけることでそれを手名づける(name it to tame it)」という考えを提示しています。自分の中で、それがどんな感情なのか?をはっきりと認識することは、強く押し寄せる感情に立ち向かうのに役立つこともあるのです。日々の瞑想の練習中や、その後に浮かび上がる考えを探求する手段として、ジャーナリングも効果的な方法でしょう。


もちろん、長時間の瞑想は、全ての人にとって現実的なものではないかもしれません。それはまったく問題なく、心配することではありません。その代わり、日常の活動や趣味にも注意を向けてみてください。これによって、日々の中での心地よい瞬間が増えて、まるで瞑想の練習が延長されたかのような効果が現れるでしょう。最終的に、瞑想の利点は、日常生活に組み込まれるときに最も実感されるのです。



18世紀初頭の日本の仏教僧、白隠慧鶴(はくいんえかく)が言った言葉があります。

 

「生きているうちは、瞑想を実践しな


さい。暗い部屋の隅っこだけで瞑想するのではなく、立ってる時も座っている時も、歩いてる時も休んでる時も、常に瞑想するのです。目を覚ましている間も寝ている間も瞑想状態が続いていれば、どこにいても天国なのだから。」


 

メディテーション

自宅でのミニリトリート


自宅での『ミニリトリート』について、ハンナは次のように説明しています。 「自宅でのミニリトリートは大好き。そう呼ぶことで、なんだか特別で贅沢な気分になれます。セルフケアに全力で取り組むチャンスにもなるし、それを正当化できます。キャンドルやお香、音楽、居心地の良いブランケットやクッションなど、ただの瞑想とは違う雰囲気を出すアイテムを取り入れてみて。ゆっくりと丁寧にセットアップすることで、それ自体がセルフケアの儀式になります。また、瞑想だけでなく、リラックスした呼吸法から始めて、免疫力を高めるお茶を心ゆくまで楽しんで、感謝の練習で終えてみるのも良いかもしれませんね。」


ミニリトリートを計画する際には、まるで外出するかのようにスケジュールを組んでみてください。時間、スペース、アイテム、その瞬間をしっかりと確保することが大切です。そして、限界まで追い込まれる前に、セルフケアは定期的な生活の一部として行うことが一番効果的だと思っています。




瞑想の練習を始めるためのコツ


・静かな場所や気を散らすことのない場所に快適に座る。


・鼻から自然に息を吸い込み、それを無理に修正しようとしないで、ただ呼吸に意識を向けてみる。瞑想が進むにつれて、自然と呼吸がゆっくりと深くなることに気付くかもしれませんが、無理にそれをコントロールしようとしないこと。


・吸い込むときと吐くときに感じる感覚に注意を向けてみる。


・引き続き鼻から呼吸し続ける。吸い込む秒数と吐く秒数を数えてみる。数えるときに迷ったら、1からまた数え直せば大丈夫。逆に、呼吸を吸った後や、吐ききった後に、呼吸が止まっている瞬間をカウントすることもできるでしょう。


・もし気が散ってしまったら、意識的に『イマココ』に戻るように心掛ける。思考に気を取られたら、それに気づいて呼吸に戻り、また呼吸の秒数を数えることを続ける。


・瞑想を終了する際には、準備ができたらゆっくりと目を開けて、しばらくじっとして、周囲の状況に戻るのに時間をかける。自分の周りの環境に慣れるのにも時間をかけることを忘れないこと。



 

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自分のために時間を取る習慣をつけるのはなかなか大変ですよね? そんなウェルビーイングの習慣を身につけ、

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